かわむら こども クリニック NEWS  平成14年 2月号


100人の村

 今回はインターネットで流れているメールを紹介したいと思います。比較的話題になっているので、みなさんも目にしたことがあるかもしれません。
……100人の村……
 もし、現在の人類統計をきちんと盛り込んで、全世界を100人の村に縮小するとどうなるでしょう。
その村には…
57人のアジア人、21人のヨーロッパ人、14人の南北アメリカ人、8人のアフリカ人がいます。
52人が女性、48人が男性です。
70人が有色人種で、30人が白人です。
70人がキリスト教以外で、30人がキリスト教です。
89人が異性愛者で、11人が同性愛者です。
6人が全世界の富の59%を所有し、その6人ともがアメリカ国籍です。
80人は標準以下の居住環境に住み、70人は文字が読めません、50人は栄養失調に苦しみ、1人が瀕死の状態にあり、1人は今、生まれようとしています。
1人は(そうたった1人)大学の教育を受け、そしてたった1人だけがコンピューターを所有しています。
もしこのように、縮小された全体図から私達の世界を見るなら、相手をあるがままに受け入れること、自分と違う人を理解すること、そして、そういう事実を知るための教育がいかに必要かは火をみるよりあきらかです。
次のような視点からもじっくり考えてみましょう。
もし、あなたが今朝、目が覚めた時、病気でなく健康だなと感じることができたなら、あなたは今生き残ることのできないであろう100万人の人たちより恵まれています。
もしあなたが、戦いの危険や投獄される孤独や苦悩、あるいは飢えの悲痛を一度も体験したことがないのなら、あなたは世界の5億人の人たちより恵まれています。
もしあなたがしつこく苦しめられることや逮捕、拷問または死の恐怖を感じることなしに教会のミサに行くことができるなら、世界の30億人のひとたちより恵まれています。
もし冷蔵庫に食料があり、着る服があり、頭の上に屋根があり、寝る場所があるのなら、あなたは世界の75%の人たちより裕福で恵まれています。
もし銀行に預金があり、お財布にお金があり、家のどこかに小銭が入った入れ物があるなら、あなたはこの世界の中でもっとも裕福な上位8%のうちのひとりです。
もしあなたの両親がともに健在で、そして二人がまだ一緒なら、それはとても稀なことです。
もしこのメッセージを読むことができるなら、あなたはこの瞬間二倍の祝福をうけるでしょう。なぜならあなたの事を思ってこれを伝えている誰かがいて、その上あなたはまったく文字の読めない世界中の20億の人々よりずっと恵まれているからです。
昔の人がこう言いました。わが身から出るものはいずれ我が身に戻り来る、と。v お金に執着することなく、喜んで働きましょう。かつて一度も傷ついたことがないかのごとく、人を愛しましょう。誰もみていないかのごとく自由に踊りましょう。誰も聞いていないかのごとくのびやかに歌いましょう。あたかもここが地上の天国であるかのように生きていきましょう。
………
この文の原作者はダナ・メドウスさんとされています。もとは「1000人の村」で、かなり詳しいものでしたがインターネットで流れているうちに変化し、いつの間にか現在の形になりました。後半の文章は、途中から書き加えられたものと言われています。後半の部分は宗教色が出て、必ずしも賛同できませんが。
しかし、自分たちを日本人ではなく、地球人と見るのには、とてもわかりやすい表現だと思います。日本人はわずかに2人です。恵まれていることを知るとともに、世界の実情も理解しやすいと思います。
そして最後に子ども達について。子どもだけの100人の村があったとします。
5才まで生きられないのは8人、働かされている子どもは25人もいるのです。幸いなことに、日本では5歳まで生きられない子どもはわずか0.4人です。
このような子どもたちの悲惨な情況を理解するとともに、恵まれた我々に何が出来るかということを考えてみて下さい。お子さんが理解できるようになったら、その時に合わせた「100人の村」を話してあげてください。

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