かわむら こども クリニック NEWS  平成22年 1月号


新しい年に向けて-2010-

 毎年恒例ですが、新しい年に向けてと題して昨年を振り返ってみます。
 社会情勢での最も大きな変化は、何といっても政権交代でしょう。民主党が政権をとって、4ヶ月。マニフェストでは子どもや子どもを持つ家庭に対する様々なことが盛り込まれ、「中学卒業まで、1人当たり年31万2000円の「子ども手当」を支給します。 高校は実質無償化し、大学は奨学金を大幅に拡充します。」と。医療では、「医療従事者等を増員し、質を高めることで、国民に質の高い医療サービスを安定的に提供する。特に救急、産科、小児、外科等の医療提供体制を再建し、国民の不安を軽減する。」、子どもに対する政策に力が入れられる予定。予防接種の充実がマニフェストにも。Hibワクチンの定期接種化にとどまらず、肺炎球菌ワクチン、HPV(ヒトパピローマウイルス:子宮頚がん予防)ワクチンの定期接種化推進にも期待。最近、様々な問題や、ぶれているとの指摘もあり、先行きが不安ですが、期待したいと思っています。
 自分にとっては、苦難の一年(大袈裟かも)でした。最初はゴールデンウイークのセブ島旅行(詳しくは6月号)での、嘔吐下痢症。せっかく訪れたのに、4日のうち2日は無駄に。それだけでは済まず、帰国したG.W.の最終日、遅れていた新聞発行のため一日中パソコンと格闘。数日後から何となく、背中の痛みが出現。痛みがひどくなり鎮痛剤が必要となり、1週間程度の我慢の末、整形外科受診。主治医の庄子先生曰く、「頚椎の間が狭くなっている。日頃の診療の影響か老化か、まず職業病みたいなものだから」。「薄皮をはぐように少しずつ良くなっていくから、鎮痛剤と湿布で乗り切るように」と。少なくても悪い病気では無いことに安心したものの、良くなっていく気配は全く無くむしろ日に日に悪化。痛みで夜も眠れず、鎮痛剤と湿布、睡眠薬のお世話に。やっとの思いで診療を終えると、ひたすら横になって安静を保つ日々。朝起きると多少の改善するものの、診療につれて次第に背中の痛みが悪化し、首、肩の痛みだけでなく、ついには右手のしびれが出るような毎日に。6月からは、庄子先生の勧めもあり、診察室の配置替えとコルセット装着しながらの診療。少しずつ改善傾向はみられるものの、学校健診、1歳6ヶ月健診などの激務によって、悪化改善の繰り返し。7月からは鎮痛剤や湿布薬のお世話になることも少なくなり、8月にはコルセットからも解放。本当に辛い3ヶ月でした。
 もうひとつ、大きな出来事が。同じグループを作っている親友の小児科が、1月から体調が悪くなり、健診で胃に病気が見つかり、2月中旬に手術を受けることに。手術後一度も改善することも無く、4月1日に他界。胃ガンでも悪性度の高い“スキルス”でした。あまりにも若く(56歳)、短い経過での死。自分にとっても、大きなショック。4月の初旬は、涙しながらの診療だったので、気付かれた方もいたのかも。何も出来なかった悔しさから、残された家族のためにクリニックの譲渡に没頭。首や背中の痛みをこらえながら、何とか引き受けてくれる先生を口説き落として、無事譲渡が完遂。天国で喜んでいてくれる友人の笑顔が見えるような。ある意味、大きな充実感を伴った一番の仕事だったかも。親友の死を教訓に、5月に胃カメラと大腸ファイバー含めた健診を受け異常なし。健康の大切さを教えてくれた、親友に感謝です。
 最後は、新型インフルエンザ。これは散々記事にしたので、今回はコメント無。休日や午後休診の時間帯のワクチン接種、不満一つ言わずに(むしろ院長が引っ張ってもらった)熱心に仕事してくれたスタッフに、本当に感謝の一年でした。
 よく働いたご褒美として、年末年始休暇を例年より多くとらせてもらいました。皆様にはご迷惑をおかけしましたが、皆リフレッシュしてきました。5月以来一度も出来なかったゴルフとダイビング、セブ島で十分堪能してきました。これも理解ある皆さんのお陰です。ありがとうございました。今年は、いいことばかりの一年にしたいものです。

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