かわむら こども クリニック NEWS  平成17年 7月号


サプリメントとは?

 サプリメントとは、栄養補助食品です。ご自分の食生活で不足している、しがちな栄養素を補助的に手軽に摂取するというのが目的です。サプリメントは薬(医薬品)ではありません、分類は食品の扱いになります。健康管理のサポート役として食事の延長上にあるものと考えましょう。 サプリメントに頼る前に、まず毎日の食事をきちんととることが大切です。きちんとした食事をしながら、不足した部分をサプリメントで補うというのが基本です。

栄養素とは?
  私たちの食生活で、三大栄養素、カロリー源といわれるたんぱく質・脂質・糖質はむしろ取りすぎといわれています。ところが、副栄養素といわれるビタミン・ミネラルは日々の生活で不足しがちといわれています。副栄養素は、三大栄養素がエネルギーになる際、潤滑油の役割を果たし、体全体の調子にかかわる栄養素です。それぞれの栄養素は単独で役割を果たすのではなく、体内で互いに影響しあって初めてその力を発揮します。カロリー源となる栄養素ばかりとっていても副栄養素が不足すると体内でその役割を果たせないのです。

なぜ現代人にはビタミンやミネラルが足りないのか?
  まず食品数の減少が考えられます。「一日三十品目」という言葉をご存知でしょうか?厚生労働省の食生活指針では一日三十品目くらいを食べていればカルシウム以外の栄養素はほぼ満たすことが出来ると考えられています。しかし、共働き家庭や核家族化が進む現代では実際には難しいものです。次に野菜果物の栄養価の違いです。ハウス栽培や早期の収穫・農薬の散布などの理由から、ほうれん草の鉄分は25年前より6分の1に減っているというデーターもあります。このような現状では、いくら沢山野菜を摂取しても一日に必要な量には追いつかないのです。更に加工商品やファーストフード・外食の増加も大きな要因です。熱処理によって加工された野菜は栄養成分が分解されてしまいますし、添加物によって栄養成分も消されてしまいます。そしてアルコールやタバコ、不規則な生活、ストレスなどがあげられます。アルコールはビタミンの吸収を妨げ、タバコはビタミンを消失させてしまします。不規則な生活やストレスを感じることでもビタミンは失われていくのです。このような理由から、何らかのサプリメントを摂っているという割合は年々増加傾向にあります。そこで今日は、御自分の食生活・生活スタイルを振り返ってどんなサプリメントが自分に必要か考えて見ましょう。

サプリメントの摂り方
  サプリメントはあくまでも補助的なものです。まず、食事をきちんととることが前提です。きちんとした食事をしながらサプリメントを 摂取することが効果につながります。サプリメントに頼りすぎて、サプリメントが食事代わり・・というようなことがない様にしましょう。健康を保つ為には言うまでもなくバランスの取れた規則正しい食生活が大切です。もしサプリメントを使用するのであれば、ご自分の食生活や生活習慣を振り返ってみて、ビタミン・ミネラルが不足していると思われた方はまず、健康を維持する目的のベースサプリメント、(主にビタミン・ミネラル)から摂ってみることをお勧めします。

今話題の美容系サプリメント
  美容系サプリメントですが、効果や有効性に関しては医学的に完全に証明または解明されているものではありません。美肌効果で話題のコーラゲン・ヒアルロン酸などは、20代をピークに40代では半分以下になるといわれています。いずれも肌から直接吸収されることはありませんが、優れた保湿効果は期待できます。コエンザイムQ10はもともと体内に存在し、エネルギー源となるものです。コエンザイムQ10の多い人は風邪をひきにくいなどといわれています。しかし、20代をピークに40代からは減少していきます。食事から必要量を摂るのは難しいため、サプリメントとして注目されており、内服することで細胞を活性化させる(疲労感を和らげる)、抗酸化作用によって肌のシワとりや、美肌効果が注目され化粧品に配合されています。ローヤルゼリーは高純度のタンパク質で、全ての必須アミノ酸とビタミンB群や若返りの成分であるパロチン類似物質を含むので、老化防止の効果があるといわれています。

 サプリメントについての御相談は、毎週水曜日の栄養育児相談(栄養士)へどうぞ。


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