かわむら こども クリニック NEWS  平成19年11月号


はじめてのサーフィン

 最近、院長の顔が黒いとは思いませんか。実は先月生まれて初めてサーフィンを体験しました。この年齢で、この時期に、何故サーフィンと思われる方もいるでしょう。たまにはまじめな話を抜きにして、趣味の話でもしてみましょう。
 もう30年近く前、ハワイに大学の卒業旅行で。ハナウマ湾の色とりどりの熱帯魚と海の素晴らしさに感激。シュノーケリングではもの足りず、その時以来いつかダイビングのライセンス取得を心に。小児科医になり、新生児医療の忙しさに紛れ、すっかりダイビングは遠い世界に。開業後2年後の夏休み、少しの余裕で一家そろって石垣島に旅行に行くことに。実のところ、その旅行にはダイビングに関する密かな計画が。自分がライセンスを取得するために、中学生になった息子に体験ダイビングを計画。45歳近くになって、ライセンスとなれば当然家内の猛反対は確実。30年近く夢に描いてきたダイビングも、水の泡に。息子を口実としてのライセンスとなれば、反対も少しは和らぐと。案の定、家内の強い抵抗も無く、何とかライセンス取得の準備が。ライセンス取得のためには、講習以外に海洋実習が。海洋実習は丁度今ごろ。気温は低く、海も冷たい季節。しかし、正月休みのビーチリゾートでのダイビングを夢見て、冷たい思いも何のその、1m先も見えない石浜で初めての実習。2回目は、更に寒く波も荒く、ドライスーツの中に海水が入ってびしょ濡れに。それでもアトランティスの鈴木さんのおかげで、何とかライセンスを取得。
 初めてのダイビングは、息子と意見が一致してサイパンに。ふっと、インターネットの医療相談に、サイパンからの相談があったことを思い出す。情報を得ようとメールで、“はじめてサイパンにダイビングに行くので美味しい店を教えてください”と。程なく、“相談の回答ありがとうございました。実は私はサイパンのダイビングショップの店長です。是非一緒に潜りましょう”と返事。内心、ラッキーは当然。自分の時間を削っての取り組みにも、いいことはあるのだと納得。サイパンではダイビングだけでなくゴルフや食事を含めて歓待を受け、小俣さんと友達付き合いに。その後も息子とのダイビングは続き、受験以外年1回は必ず父子旅行。おかげで息子とのコミュニケーションは十分に。その後セブ島でも、医療相談を通して知りあった神田さんと友人のお付き合い。行くたびに、何から何までお世話になる歓待。医療相談のおかげで、たくさんの人との出会いに感謝感謝。 中学生からダイビングをはじめた息子は、すっかり虜になり大学に入ってからダイビング同好会立ち上げ。今年のゴールデンウイークは、同好会の顧問(これが時々テレビにでる法医学教授の佐藤先生)の強い勧めもあり、パラオへ。現地には佐藤教授専属のガイドもいる安心感。ガイドの名前は島さんで、これまたいい人。本当に楽しい旅行とダイビングを十分満喫。潮流の早さ、年齢と経験の少なさからの不安で、2回もエア切れ直前という苦い経験も。
 ここで、やっとサーフィンの話を。島さんがサーフィン大好き、実習に来た医学生が高校時代にプロのサーファー。サーフィンへの興味が一気に頂点に。悪いことに製薬会社の担当者が仕事よりサーフィン好き。となるとサーフィンを経験してみろと神様にでも誘導されているような気が。ダイビングの実現までには20年も。同じだと、サーフィン実現も20年。老い先短い人生を考えると、今しかないと。もちろん、家内は当然の猛反対。無理せずの約束で、何とか送りだしてもらう。日頃の行いの良さか、当日は天候に恵まれ絶好のサーフィン日和。短時間だったが十分満喫、それで真っ黒に日焼けした次第。もちろん初めての経験と年齢という理由で、一度も立てなかったのは当然。再度挑戦という気持ちだけは、しっかり心の中に。
 字数を気にしながらの状態では、うまく伝わらないかもしれません。診療以外にもいろいろな活動をしていますが、空いた時間もうまく利用しています。趣味の世界でも、多くの人たちと巡り合い、そして様々な形で支えられているのです。本当にありがたいことだと思っています。ダイビングライセンスまで苦節20年。このことから、格言をひとつ。“今できることを、先に延ばすな”。これも育児に役立つものかもしれません。(HPではダイビングにまつわる写真を掲載するつもりです。乞う御期。)


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