朝日ウイル 小児科ミニ知識


予防接種の副反応について


 予防接種の副反応が心配ということを耳にしますが、どうなのでしょう。
 副反応でも、不活化ワクチンと生ワクチンでは、少し違います。不活化ワクチンでは、菌体成分などを接種するため、注射部位の発赤や腫脹、発熱などが主な症状です。これは体内に異物が入るための反応と考えられています。生ワクチンでは、接種後1週間程度で発熱などが見られることがあります。これはウイルスが増殖、つまり軽く罹るため症状が出るものです。麻疹などでは発熱や発疹、おたふくでは耳下腺が腫脹することもあります。このような副反応は軽く、ほとんどは2〜3日で改善されるのが普通です。また接種後にけいれんなどの中枢神経系の症状が出ることも指摘されていますが、因果関係が証明できないことがほとんどです。他に含まれる薬剤などによる副反応もありますが、改良により近年はかなり減少しています。
 麻疹を例にあげてみましょう。麻疹は重症の経過をとるだけでなく、脳炎の発症も1/1000人で、死亡も年50人以上といわれています。またSSPEと呼ばれる亜急性硬化性全脳炎があり、麻疹罹患の1人/10〜20万人発症し、罹患後6〜7年の期間を経て徐々に進行し最終的には死亡する予後の悪い病気です。このような怖い麻疹ですが予防接種により、95%以上で発症が予防できるとされています。予防接種による脳炎もありますが1人以下/100万接種と極めて希で、また予後の悪いSSPEの発生も防ぐことも認められています。
 ワクチンの性質上、副反応を完全に無くすことは困難です。しかし実際の病気にかかるより、予防接種の副反応ははるかに低いことが事実です。副反応を心配するより、積極的に予防接種を受けましょう。

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